2009年06月18日

 俳句の叙情と叙事

 梅雨晴間 いっときのまの 茜雲

 俳句や短歌には、心のうごきを詠む叙情と、自然のすがたを詠む叙事の二通りがあるように思う。
 心のうごきといっても、自然をながめて生じたものであろうし、自然のすがたを詠むといっても、そこに、心のうごきがはたらいている。
 結局、同じことかもしれないが、わたしは、自然を点描したような句がすきである。
 絵心があったら、スケッチブックに描いてみたい自然の風物を、句にして、残しておきたいのである。
 スケッチブックに絵として残すことができなくとも、句として残せば、その光景が、ありありと目にうかんでくる。
 わたしにとって、句集は、スケッチブックでもある。
 日中、降っていた雨が上がった夕方、何気なく見た空に、夕焼け雲がうかんでいる。
 それだけのことだが、思わず、目を奪われていた。
 
 新緑や つらなる裾に 家二軒 
 
 裾(すそ)は山の麓(ふもと)である。
 新緑におおわれた山の麓に、家が二軒、並んでいる。
 それだけの遠景だが、目にとまった。
 むろん、印象に残っているのは、鮮やかな新緑である。

 いもの葉に 溜りて遊ぶ 朝の露

 水滴が、葉の上でまるくなるのは、水の表面張力と葉に水をはじく性質があるためである。
 よく見ると、水晶のように、輝いている。
 畑のいもの葉にのったその水晶球が、風がくるたび、葉の上でころころところがり、合体して、落ちる。
 朝日が斜めから射すせいで、たくさんの葉が、まるで、光の粒子をのせているように見えるのである。


posted by office YM at 02:31| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 初めて、お邪魔させて戴きました。
よろしく御願い致します。

 俳句の事は何にも分からないのですが、
今、ページの、ご説明を読みながら、

 ↓ の句を拝見させて頂きましたら、
心に残る、とても、良い俳句と存じます。
どうも、有難う御座います。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
新緑や つらなる裾に 家二軒
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 
★ 尚、当方のURLですが、
HPと云えるような代物では
御座いませんが、今、数本のトマトなどを、
植えるところですが、空模様が怪しくなって来ましたので、中断して居るところです。
Posted by 光太郎 at 2012年05月03日 09:48
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