2014年04月13日

春浅し三題

 ひだまりや 三寒四温 窓辺かな 

 今年は、冬の終わりから春先にかけて、寒のきびしい日とゆるんだ日が、交互にやってきた。
 寒い春という長期予報どおり、三寒は、冷え込み、四温といっても、春まだ遠しの感が深かった。
 それでも、窓辺のひだまりには、春の気配が漂っている。
 今年の冬は、いつもより、長かったような気がする。
 陽だまりで、その冬が去ったことを、ようやく、知るのである。

 散る花の しずけき音や 春浅し 

 今年は、盛りに雨が降ったこともあって、あらたまって、花見にでかけなかった。
 気づくと、いつのまにか、花が散りはじめている。
 しずけき音は、花を散らした、春にしては冷たい雨の音だったかもしれない。

 一片を 川面に浮かべて 花終わる

 一片と書いて、音読みは、ひとひらである。
 ひとひらは、小さく、はかないが、深く印象に残る何かである。
 ひとひらの雪、ひとひらの風、そして、一片の花弁は、移り変わる季節を雄弁に物語っている。
 水面に浮かんだひとひらの花弁に、時節の移り変わりを知ったのである。


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