父母(ちちはは)の 縁(えにし)あるひと また逝きて
故里なほも 遠くなりけり
【秋】
むさしのの 夕空そめる 茜ぐも
候鳥(こちょう)去り行き 秋深くなり
【青春のマドンナ逝く】
青春の 淡き想いの マドンナが
逝きしと聞きし 夜半は寂しき
【金木犀】
庭前の 金木犀の 花の香に
歩みをとめて 微笑みし女(ひと)あり
【靖国神社】(戦後七十年)
杖つきて 参道歩む 老い人の
背に負いたるは 過ぎし時かも
【秋紅葉】
彩づきて 萌え盛りたる 紅葉が
初木枯らしに 散りゆきて舞う
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